九枚目:NASWHATSMAN@NNN今日は一枚のレコード。 今回は満を持してとまではいいきれんが、 遂にこれを挙げさせていただこう。 ILLMATIC / NAS(94年産) いまさら説明不要(@社員)の クラシックのど真ん中(@長州)といっていいこの作品。 紹介すること自体おこがましいのは分かっているが、 これを挙げんことには、 このコーナーの存亡すら怪しくなるってことで、 意地で紹介させてもらう。 まあ、発売から10年が経過し、 マスタリングをし直し、 未収録&未発表&新曲を加えた 「ILLMATIC-10th Anniversary Platinum Edition-」 も発売されたし、いい機会ですけんね(@博多弁)。 ってことで、 邦盤CDのレビュー、過去のFRONT&BLAST、 WEB上の情報なんかもとに、 俺の主観で、適当に書かせていただこう。 っていうか、 みんな知ってる(聞いている)と思うので、 俺の思うところが中心だが、 ちょっとでも、 「へぇ~」(@ルーから返事)でも 思ってもらえれば、幸いって程度。 まあ、暇な奴は読んでくれ。 NAS。 若い人たちは「ナズ」と呼ぶ。 が、古いタイプは、 「ス」には濁点はなくて(@ジブラ) 「ナス」と呼ぶ。 雑誌なども「ナス」と書いていたはずだったが、 が、いつの間にか、「ナズ」になっていやがる。 まあ、正しくは「ナズ」なんだろうけど。 曲中でも「ナズ」って、 NAS本人が言っているように聞こえるし。 まあ、おれは「ナス」って呼ぶけど。 ※関係ない話だが、 いつからかしらんけど、 「R&B」のことを、 若い人たちは「アールビー」と呼ぶ。 あれはおかしいはず。 せめて「アール “ン” ビー」だろう。 俺らなどの世代は「ウタモノ」とよぶ。 もっと古い人たち(Sョウゲンジなど)は、 「ブラコン」と呼ぶ。 「どんだけ古いタイプかっっ」というしかねえ。 厳密に正しいかどうかはしらんが。 たしか、DJ田中○さんなんかも 「ブラコン」とかって言っていた気がする。 いや、氏は「HIPHOP SOUL」っていってたか? 確実に「死語」だろう。 また、これもまったくの余談だが、 レコ屋で働いている カイマネント(@ヒルクリム)からの情報。 クソ若い人がレコ屋にきて、 「横浜系ありますか?」@若い人 と聞いてきたらしい。 「はぁ? なんのことをいいようと?」(@カイマ胸中) と思ったらしいが、 よくよく聞いてみると、 LAとかのWESTSIDE、 いわゆる「西」の音のことを クソ若い人たちは「横浜系」と呼ぶことが判明。 「なんかそれはっっ」だ。 たしかに、横浜の人たちって、 G-FUNK系の音を使ってるようだけど、 どっちが先かってところ。 ※これは横浜の人に対するDISじゃないので、あしからず。 それにしても、 「横浜系」ってすげえ言葉。 ちなみに、俺は「神戸系」のGALが好き。 っていうか、 「神戸系」って言葉ももう古い?>GALの皆さん ちなみに、 「はぐれ刑事純情派」系列のドラマは、 現在「はみだし刑事情熱系」になっている。 主演は意地の柴田恭平。 っていうか、「系」の話かよっっ(@乗り突っ込み)。 意地で付け足せば、 「うそつきガメツ系」の代表格はAU。 「金無しカツヤ系」の代表格はROOTS。 「モテタイ外寝系」の代表格はYURA。 「色黒フラン系」はTT氏 aka エキストラT指定。 (※あくまでエキストラT。エクストラじゃねえ。 フラン系とはフランケン系ってこと。) ということには異論の余地はないだろう。 話を元に戻しあげよう。 まず俺が何が好きかっていわれたら、 「声」かもしれん。 リリックは英語がよく分からんから、 聞きながら、「いいねぇぇ」(@犯行現場のネタ) とはならん。 まあ、後で書くけど、 あくまで聞きながら理解できんってことで、 対訳を読んだが、リリックの内容はまじでかっこいい。 これはまじでやべえ。 にしても、あの声はまじでせつねえ。 「あんな声が出たらな」 とマイクを掴む人間としたら、 多少なりともおもってしまうのではないか。 まあ、当然「俺は俺」(@社員)で 地声で勝負するのがHIPHOP的だとは理解してるが。 だって「カッケーじゃん」(@若い感じの奴)。 まあ、スキルがあるからこそ、 かっこよく聞こえるのだが。 っていうか、このナス。 これまでに、 ベスト盤とかを除くと6枚のアルバムを出している。 タイトルだけを挙げると、 1枚目:ILLMATIC 2枚目:It Was Written 3枚目:I Am... 4枚目:Nastradamus 5枚目:Stillmatic 6枚目:GOD'S SON がある。 あと、未収録曲を集めた 「THE LOST TAPE」などがある。 俺的には、一応、全タイトルを持っている。 当然一枚目は、これぞクラシックなものであるが、 俺的には、2枚目、3枚目、4枚目は あんまりどうでもいい。 正直、音があんまり好きではない。 トラックマスターズとかパフとか。 あんまり相性がいいとは思えねえ。 リリック的にも、THUGの匂いが強い気がするしね。 いいって人も多いけど、あくまで俺意見ってことで。 NASのRAPはいつもどおり、切れまくっているのだが。 プリモが音を作っている曲とかはくそ好きよ。 「NAS IS LIKE」(@3枚目)なんかは、 いまだにクラブでかかる、クラシック。 あの曲はまじでヤベエ。 5枚目の「STILLMATIC」は、 雑誌等の評価は結構高い。 (※5枚目は米ソース誌で5本マイク aka 満点) 俺的にも、結構好き。 「マイク一本でここまでたたき上げてきましたが、 何かもんだいでも(@オギヤハギ)」 と、歌った「ONE MIC」はクラシックだろう。 あと、「ポイズン」もいい。 プリモとやった曲や、 久々にタッグを組んだラージ教授 なんかとやった曲もマチガイナイ。 そんで、6枚目。 これも結構好き。悪くねえ。 「エリーゼのために」をサンプリングした、 なんともいえん曲「I CAN」もある。 しかもビートはインピーチ。サラームレミSHIT。 子供たちに向けて「がんばればどんな夢も叶う」ってノリ。 また、「アパッチ」を使って、 「大ネタかよっっ」(@三村風)と 賛否両論の「MADE YOU LOOK」。 俺的にはかっこいい。 2PAC(RIP)の声と強引にあわせた 「サグマンション」とかもわるくねえ。 アコースティックな感じ。 THE LOST TAPEも俺的には申し分ねえ。 レンタル屋とかにもよく置いているので、 借りてみては。 っていうか、 1枚目が1番良いに決まってるのだが、 (※俺評価&世論) セールス的には、一番駄目らしい。 ●ILLMATIC 1.Genesis 2.N.Y. State of Mind 3.Life's a B**** 4.World Is Yours 5.Halftime 6.Memory Lane (Sittin' in da Park) 7.One Love 8.One Time 4 Your Mind 9.Represent 10.It Ain't Hard to Tell 米ソース誌で5本マイク aka 満点を たたき出している、文句なしのクラシック。 正直、これ以降5枚ほど、 アルバムを出しているが、 これを超えるものは出せてねえと思う。 そう思っているHEDZも多いはず。 雑誌等でもよく目にする表現を遣わしていただくと、 「ILLMATICの呪縛と戦い続けた10年」 と言ってもいいだろう。 「STILLMATIC」ってタイトルなどは、 それを如実にあらわしているといっていい。 それぐらい凄過ぎるアルバムなのだ。 このアルバムが出たのが94年。 そのころといえば、 G-FUNK全盛期。若い奴が言う「横浜系」。 クラブでも例のシンセの音がなり響いてた。 ウエッサ~イって指で「W」を作るノリ。 (※指で「W」は、俺もWHATSMANってことで、 写真を撮るときなど、たまに出す。 また、チョキを二つあわせて 「W」を作るスキルも持っている。 ちなみに、NNNでは、 腕で「N」を作り、 「3人並んで、トリプルエヌっっ!」(@AU) の必殺をあみだした。 が、4人いるので、余ったルーツなどは、 パチスロのように、一個ずつ「N」を揃えるしぐさ。 その後、Nが三つそろい、 「シャーッ。これで明日も白飯が食えるバイっ」@R のパンチライン。 見ていて、居ても立ってもいらなくなったのか、 飛び込んできたのがファイトクラブの梅宮。 かと思いきや、ヒルクリムのセイショウ。 おもむろにマイクを掴み 「608番台フィーバー、スタートですっ。」(@セイショウ) などの小技。 すると、「負けられんっ」 とばかりに、カイマネント(@ヒルクリム)が そのマイクを奪い、十八番の 「ジャンジャン、バリバリっ。 ジャンジャン、バリバリっ」(@カイマ) を連呼。ここはまじで見物。 最終的には、TT氏も出てきて、 「兄ちゃん、おれの台も目押ししてくれんかね?」(@T) の小技をきかし、 1人で人文字の「T」を作ったりする。わけが分からん。) 話を戻そう。 つまり、94年ころといえば、 西(LA)の奴らが売れまくっていたわけ。 で、東(NY)の奴らは、 「LIVE AT THE BBQ」(@メインソース)や、 「BACK TO THE GRILL」(@MCサーチ)などの客演、 また、サントラ「ZEBRAHEAD」に収録された、 「HALFTIME」(@ILLMATICにも収録)で 半端ねえスキルを見せつけていた NASのアルバムで起死回生を狙ったといっていい。 ってことで、嫌がおうにも、 NASのアルバムに期待が高まっていた時期に ものスゲー面子(プロデューサー)を集め、 満を持してだしたのが、この「ILLMATIC」だ。 まあ、そこまでの意図があったかどうかはしらんが、 そういう図式で考えられる。 っていうか、これを聞いてねえHEADZっているのか。 俺的には、アナログで買っていて、 何度も聞いていたが、 今回、新たに加わった曲も聴きたかったし、 人から借りてちょろっと読んだことがあったが、 NASの肝といわれているリリックの和訳を がっちり読みたかったってのもあって、 上記の10周年盤を邦盤CDで買いなおした。 で、和訳をガッチシ読んだ。 これはやべえ。 これだけでも、2500円の価値が俺にはあった。 とりあえず、曲名を挙げて、 逐一俺の感想書かせてもらう。 っていうか、1曲目の導入部分以外は どれもシングルカットになりそうな出来。 ▽1.Genesis 訳すと創世記。 映画「ワイルドスタイル」のサントラから。 「この曲があったからこそ、 今得ているだけの評価になった」、 たいな事をレビューにも書いていたが、 俺的にもそう思う。 ▽2.N.Y. State of Mind Rakimのフレーズをタイトルに持ってきたこの曲。 DJ Premierによる太すぎるベースと 弾けるようなピアノの上ネタ、 サビはRakimの声を擦るタイプ。 まさNYマナーとはなんたるかってやつ。 リリック的にもかっこいい。 「ラッパーは猿」って出だし。ILL。 ▽3.Life's a Bicth 音はLES。仲間内やろうね。 音的には、あったかい感じ。 で、盟友AZがFEAT。AZの声も俺は好き。 ネタは確か 「Yearning For Your Love」(@GAP BAND)だったはず。 サビの内容は、 「人生はクソだ。 いつ逝くかわからねえ。 だから俺らはハイになる。」 って感じ。当然シングル。 渋いREMIXってのがあって、 DJ SAKAIがコソっとかけたのを聞き、 クソ焦った記憶がある。 2枚目収録のローリン参加「IF I RULED~」 のUK盤かドイツ盤か忘れたけど、 そのB面にこそっと入っていた。45回転だが。 オリジナルのB面も 確かこのバージョンですよね?>詳しい方 クソ激しいバージョンと俺は呼ぶ。 ▽4.World Is Yours 音はピートロック。 ネタは「I LOVE MUSIC」(@AHMAD JAMAL)。 そんで、 「IT'S YUORS」(@T・ラ・ロック)をサビで擦りあげ。 にしても、この曲はまじヤベエ。クソいい。 勿の論(@DABO)でシングル。今でもたまにクラブで聞く。 当然、俺らはノリノリ。 ちなみに、 タイトルは、映画『スカーフェイス』で アル・パチーノ扮する主人公=トニー・モンタナの豪邸に 飾られていた地球儀のオブジェから拝借したものらしい。 ▽5.Halftime 音はラージプロフェッサー。 上記の通り、サントラに収録された、 ナスのデビュー作。 このころはNASTY NAS名義。 俺的にはかなり好きな曲。 イントロのドラムから、 気分が高揚するしかねえ。 サビでは渋いホーンが鳴り響く。 ▽6.Memory Lane (Sittin' in da Park) 音はプレミア先生。 クソヤベエ。 この曲は特に好き。 ネットで見つけたが ヌジャベス(@HYDEOUT)も 以下のようにコメント。 ****************** 「大クラシックのこのアルバムは どの曲も最高のループで作られているけど、 僕は特にこの曲が好きです。 やはり音の循環なので メロディーが動きつつループの終わりが ループの始まりにうまくフレーズとして 繋がるものは気持ちいい。 音色の醸し出す雰囲気も大好きだし、 副題も音の雰囲気にピタリと合ってると思います。」 (http://www.bounce.com/article/article.php/1302/ALL/) ******************** ヌジャベスの音からして、 この辺は確かにすきそうだかもね。 ▽7.One Love Q-TIP(@トライブ)が音を作っているが、 クールなようで、あったかい。 Q-TIPらしいって感じ。 ネタは「Smiling Billy Suite Part 2」(@ヒースブラザーズ) とのこと。 獄中の友人に宛てた手紙という形態が とられたユニークなコンセプト。 強引に「でもONE LOVE」とかいったりする。 WHODINIの「ONE LOVE」ってのが、 下敷きっていうか、それにインスパイアされたらしい。 ▽8.One Time 4 Your Mind ここらで徐々にクールダウンか。 音はラージ教授。 が、ここら辺のちょっと 重い感じの音の上での聞くと、 よりNASのラップの切れが分かる。スゲー。 ▽9.Represent アルバムを順に聞いていて、 「来たーッ」って感じになるこの曲。 プリモが音を担当。 いわゆるプレミアサウンド。 「レペゼンッ、レペゼンッ」のサビ。 邦訳を読んだら、 「レペゼン」は「言明する」って書いていた。 なんか俺の持っているニュアンスとは違うが、 まあ、そんなところかもしれない。 とにかく、クイーズをレペゼン。 っていうか、 このアルバム後、MOBB DEEPとか、 CAPONE&NORIEGAとかも出てきた。 クイーズはいいね。 おれはそもそもMC SHANが好きだったし。 ▽10.It Ain't Hard to Tell 音はラージプロッフェッサー。 ネタは「HUMAN NATURE」(@MICHAEL JACKSON)。 タイトルは英語の分からん俺なりに解釈すると 「YOU ARE NOT HARD TO TELL IT」ってことか?。 「言うのが難しくねえ」 つまり 「明らかさ」(@ライナー)ってところ。 この曲もあがるね。 と、以上を見てもらったら分かるが、スゲー面子。 これだけの奴らが一同に、一枚に会すてのもスゲー話。 たぶん、互いに意識し合い、 「負けられんっっ」(@B-BOY用語)をだして、 しのぎを削りあったのだろう。 その上、MC サーチ(@3RD BASS)が監修を務めている。 やばくねえ訳がねえ。 ※MCサーチといえば、 モノスゲー黒ぶちメガネが王道。 またマイメンAUも、負けず劣らずの 気合の黒ぶちメガネを所有。 「MCサーチを意識しとっとよ」(@AU) のコクのあるパンチライン。 しかも、AUオリジナル部分として、 少しだけ色が入っている。 「サングラスにもなりますもんね」(@AU)。 が、さすがにこのご時世、 あのメガネ(アラレちゃんって呼ばれとる)が むごいことに気付いたのか、 歩いて1分のコンビニに行く際も、 クソ焦ってさっとメガネを外すスキル。 「どんだけ、もてたいんかっっ」だ。 余談だが、俺の地元の市長も 同じようなメガネを所有している。 なお、NNN的には、 AUのみならぬ、俺もルーも目が悪い。 コンタクトで、家ではメガネSTEELOだ。 が、イーことYURAは目がクソいい。裸眼。 「おれは緑をクソ見ますけんね。 パンツもシャツも緑ってきめてますばい。 地元じゃ、グリーンイーって呼ばれとるとよ。 グリーンティーじゃなかばってんね。アッハッハッ」@YURA。 まじで、「なんかおまえはっっ」だ。 話を戻そう。 単純に考えて、この業界で、 10年間もトップでい続けているってまじでスゲエ。 ちょっと前には、JAY-Zとのビーフ。 俺的には当然NAS派。 たしか、テレゴングみたいな方式で、 NASが勝ったって聞いたが、どう? まあ、なんにせよ、 もし持ってねえとしたら、 即買うべきだし、 もってもてても、 どの曲がどれってのが分からん奴も 聞きなおしてほしい。 そんくらいのクラッシック。 WUの1枚目とこれは外せない。 それと、今回の10周年番の リマスタリングについてだが、 ちょっとクリアな感じになった印象。 曇った感がすこしなくなったので、 今の人にはより聞きやすくなったかも。 あと追加された曲については、 MARLEY MARLが音を作っている (※カタカナで書くなら「モリィモール」らしい) 「ON THE REAL」がかっこいい。 たしか、98年くらいに白ジャケででてなかったかこれ。 全般的に悪いわけがねえので、 この10周年バージョン、 金に余裕があればぜひ。 1枚目を持ってねえ奴は、 こっちを勝った方が得。 買うなら、邦盤を買って、 NASのリリシストぶりに度肝を抜かれてくれ。 これが10年前かってまじであせる。 そんなところ。では。 ジャンル別一覧
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